左折しようとする際、なぜか無意識に一度右にハンドルを切ってしまう…。通称「あおりハンドル」または「右振り左折」と呼ばれるこの運転、あなたやあなたの周りのドライバーに心当たりはありませんか?実はこの行為、多くの場合、道路交通法違反であり、事故を誘発する非常に危険な運転習慣なのです。最近、街中でこのような運転が増えたと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
「狭い道だから仕方ない」「大型トレーラーだってやっている」「なんとなくかっこいいから」といった声も聞かれますが、これらは危険な誤解です。実際には、運転が下手、つまり車両感覚が未熟なために行われることが多く、決して推奨される運転ではありません。「ハンドルを右に切ると左に曲がる」なんてことは物理的にありえず、単に危険な大回りをしているに過ぎないのです。
そして最も恐ろしいのは、このあおりハンドルが原因で事故が発生した場合、過失割合が極めて高く認定されるリスクがあることです。場合によっては9割以上の過失、つまり賠償責任のほとんどを負わされる可能性も否定できません。
この記事では、あおりハンドル事故の危険性、なぜそのような運転をしてしまうのか、そして最も重要な過失割合の考え方や、万が一事故に巻き込まれた場合に非常に役立つ「弁護士費用特約」の活用法について、最新の情報や判例を交えながら、徹底的に解説します。交通事故で後悔しないために、ぜひ最後までお読みください。
主要なポイント
- あおりハンドル(右振り左折)の定義とその危険性、道路交通法違反にあたる理由
- ドライバーがあおりハンドルをしてしまう心理的要因や誤解
- あおりハンドルが原因で発生した事故における過失割合の基本的な考え方と、具体的な事故類型(自転車・バイク巻き込み等)での認定傾向
- 事故発生時の対処法と弁護士費用特約の活用法