ニセコの交通事故に強い弁護士をお探しなら!弁護士費用特約で0円相談可能【2025年最新】

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ニセコの交通事故に強い弁護士をお探しなら!弁護士費用特約で0円相談可能

 世界中から多くの観光客が訪れる国際リゾート地、ニセコ。その魅力的な環境の一方で、近年、ニセコの交通事故が深刻な問題となっています。特に、雪道に不慣れな外国人ドライバーが関与するニセコの事故が増加しており、その割合は全体の約半数に迫る勢いです。

 雪道特有の複雑な状況や、言語・文化の違いが絡むニセコの交通事故は、解決が難しいケースも少なくありません。もし、あなたがニセコで予期せぬ交通事故に遭ってしまったら、どう対応すればよいのでしょうか?

 「相手が外国人だけど、ちゃんと補償してもらえる?」「雪道の事故だと、過失割合はどうなるの?」「保険会社の提示額は適正なの?」といった不安を抱える方も多いでしょう。そんな時、頼りになるのがニセコの交通事故に詳しい弁護士です。

 この記事では、ニセコエリアの交通事故の最新状況を踏まえ、事故に遭った際の正しい対応、弁護士に相談するメリット、そして多くの方が加入している「弁護士費用特約」を活用して、自己負担なく専門家のサポートを受ける方法を詳しく解説します。

 この記事を読めば、万が一の事故の際に、落ち着いて最善の行動をとるための知識が身につきます。

主要なポイント

  • ニセコ特有の交通事故事情: 外国人関連事故の急増と雪道事故のリスクを理解する。
  • 事故後の適切な対応: 警察への届け出、病院での診察、保険会社との初期対応の注意点。
  • 弁護士の重要性: 適正な賠償金獲得、複雑な交渉(外国人・雪道)、後遺障害認定のために弁護士が必要な理由。
  • 弁護士費用特約の活用: 自己負担0円で弁護士に依頼できる仕組みと利用方法。
  • ニセコの交通事故に強い弁護士の選び方: 地域特性への理解、実績、多言語対応などをチェック。

目次

  1. ニセコの交通事故で弁護士に依頼すべき理由
    1. 急増するニセコの交通事故:最新データと外国人ドライバー関連事故の実態
    2. ニセコ特有の冬季事故パターン:雪道・凍結路面での注意点と過失割合
    3. ニセコでの事故発生!直後に取るべき行動と警察への正しい届け出方法
    4. 事故後の適切な治療と診断書の重要性:ニセコ周辺の医療機関情報
    5. 保険会社との交渉:弁護士なしで示談を進めるリスクとは?
    6. なぜニセコの交通事故に弁護士が必要か?地域特有の問題解決への道筋
    7. 弁護士・法律事務所が持つニセコでの地域密着型の強み
  2. ニセコの交通事故に強い弁護士の依頼プロセス
    1. 弁護士費用特約とは?ニセコの交通事故で使うメリットと補償範囲
    2. ニセコの交通事故で使う弁護士費用特約の有無と利用条件のチェック方法
    3. 弁護士費用特約の利用手順:保険会社への連絡から弁護士依頼まで
    4. ニセコエリアの弁護士の選び方のポイント
    5. 初回相談無料・オンライン相談の活用:費用を抑えて専門家にアクセス
    6. まとめ:ニセコの交通事故に強い弁護士へ相談

1.ニセコの交通事故で弁護士に依頼すべき理由

ニセコの交通事故で弁護士に依頼すべき理由

 

 ニセコエリアで交通事故に遭われた場合、他の地域とは異なる特有の事情を理解しておくことが非常に重要です。国際的なリゾート地であるがゆえの「外国人ドライバーとの事故の多さ」と、豪雪地帯ならではの「冬季特有の厳しい道路状況」が、事故の発生状況や解決プロセスに大きな影響を与えます。

 ここでは、まずニセコエリアの交通事故の現状と特徴を詳しく見ていきながら、なぜ専門家である弁護士への相談が不可欠なのか、その理由を解き明かしていきます。これらの知識は、万が一ニセコ交通事故に遭遇した際に、ご自身の権利を適切に守るための第一歩となります。

  1. 急増するニセコの交通事故:最新データと外国人ドライバー関連事故の実態
  2. ニセコ特有の冬季事故パターン:雪道・凍結路面での注意点と過失割合
  3. ニセコでの事故発生!直後に取るべき行動と警察への正しい届け出方法
  4. 事故後の適切な治療と診断書の重要性:ニセコ周辺の医療機関情報
  5. 保険会社との交渉:弁護士なしで示談を進めるリスクとは?
  6. なぜニセコの交通事故に弁護士が必要か?地域特有の問題解決への道筋
  7. 弁護士・法律事務所が持つニセコでの地域密着型の強み

1-1. 急増するニセコの交通事故:最新データと外国人ドライバー関連事故の実態

急増するニセコの交通事故:最新データと外国人ドライバー関連事故の実態

 

 近年、ニセコエリアにおける交通事故件数は憂慮すべき水準で増加しています。北海道警倶知安署の発表によると、昨冬(2023年12月~2024年2月)の管内での交通事故件数は1024件に達し、前年同期比で133件も増加しました。

ニセコエリア(倶知安署管内)の冬季交通事故件数の推移

冬季シーズン 交通事故件数 前年同期比
2022年12月~2023年2月 891件
2023年12月~2024年2月 1024件 +133件

出典:北海道新聞の記事北海道文化放送の記事を基に作成

 この増加の背景にある最も大きな要因の一つが、外国人ドライバーが関与する事故の急増です。報道によれば、これらの交通事故のうち、約45%、つまり約半数が外国人ドライバーによるものとされています。これは、ニセコが国際的なスキーリゾートとして急速に発展し、外国人観光客や長期滞在者、就労者が大幅に増加していることと密接に関連しています。

 外国人ドライバーによる事故の主な原因としては、以下のような点が挙げられます。

  • 雪道運転への不慣れ: 母国では雪道を運転する経験がない、または少ないドライバーが多く、凍結路面でのスリップや操作ミスを起こしやすい。
  • 日本の交通ルールの不理解・軽視: 左側通行や一時停止、優先関係など、日本の交通ルールを十分に理解していない、あるいは「自分の国では問題ない」といった認識でルールを守らないケースが見られます。例えば、地元住民からは「優先道路を直進していても猛スピードで飛び出してくる」「ウインカーなしで突然曲がる」といった危険運転の目撃談が寄せられています。
  • 国際免許証の問題: 国際免許証で運転できるものの、日本の詳細な交通法規についての知識が不足している場合がある。
  • レンタカー利用の増加: 観光客の多くがレンタカーを利用するため、不慣れな車両での運転も事故リスクを高める要因となります。
  • 飲酒運転: 夜間を中心に、飲酒運転が疑われるケースも報告されており、重大事故につながる危険性も指摘されています。

 このような状況は、地元住民だけでなく、同じく観光で訪れている日本人にとっても、交通事故に巻き込まれるリスクを高めています。外国人ドライバーとの事故は、言語の壁や保険制度の違いなどから、事故後の対応がより複雑になる傾向があります。

1-2. ニセコ特有の冬季事故パターン:雪道・凍結路面での注意点と過失割合

ニセコ特有の冬季事故パターン:雪道・凍結路面での注意点と過失割合

 

 ニセコエリアは日本有数の豪雪地帯であり、冬季(概ね11月下旬から4月頃まで)は長期間にわたり厳しい雪道・凍結路面となります。これが、ニセコ特有の交通事故パターンを生み出す大きな要因です。

冬季に多発する事故の類型

  • スリップ事故:
    • ブラックアイスバーン: 一見濡れているだけのように見えるが、実際には薄い氷が張っている路面でのスリップ。制動距離が極端に長くなり、追突や交差点での出会い頭の衝突の原因となります。
    • 圧雪路・アイスバーンでの制動・操作不能: ブレーキを踏んでも止まりきれず前方の車に追突する、カーブを曲がりきれずにガードレールに衝突する、対向車線にはみ出すといった事故。
    • 発進・坂道でのスリップ: 坂道発進時にタイヤが空転して後退したり、下り坂でコントロールを失ったりする。
  • 視界不良による事故:
    • 地吹雪(ホワイトアウト): 強い風で雪が舞い上がり、視界がほぼゼロになる状態での多重事故。
    • 降雪時の視界不良: 大雪が降っている際の視認性低下による追突や発見遅れ。
  • 路外逸脱: スリップやハンドル操作ミスにより、道路外(雪壁、側溝、畑など)に転落する事故。
  • スタック(立ち往生): 深雪にはまったり、アイスバーンで動けなくなったりすること。これが渋滞や後続車の追突事故を引き起こすこともあります。

ニセコの道路環境の特徴

  • 坂道が多い: スキー場周辺を中心に、急な坂道が多く存在し、凍結時の運転は特に危険です。
  • 除雪状況: 主要な国道や道道は除雪されますが、町道や私道、脇道などは除排雪が追いつかない、あるいは十分でない場合があり、路面状況が悪化しやすいです。
  • 雪壁による視界不良: 除雪によって道路脇に高い雪の壁ができ、交差点や脇道からの合流時に左右の確認が困難になることがあります。

雪道事故における過失割合

雪道での事故の場合、通常の事故とは異なる考慮要素が加わり、過失割合の判断が複雑になることがあります。

  • 冬用タイヤ・チェーンの装着: 北海道では冬用タイヤの装着は常識ですが、装着義務違反(法令上の義務ではないが安全運転義務違反とされる可能性)や、摩耗したタイヤを使用していた場合、過失が加算される可能性があります。
  • 速度: 法定速度内であっても、路面状況(凍結、圧雪、新雪など)や視界に応じた安全な速度で走行していなかった場合(安全運転義務違反)、過失が大きくなることがあります。特に下り坂での速度超過は危険です。
  • 車間距離: 乾燥路面よりも大幅に長い制動距離が必要となるため、不十分な車間距離は追突事故の大きな原因となり、過失が問われます。
  • スリップ事故の基本: スリップしてセンターラインをオーバーし対向車と衝突した場合、原則としてスリップした側の過失が100%とされることが多いですが、相手方の速度超過などの状況によっては過失割合が修正されることもあります。
  • 道路状況の予見可能性: その地域のドライバーであれば当然予見すべき凍結箇所などでの事故は、運転者の過失が重く見られる傾向があります。

 このように、雪道特有の要因が複雑に絡み合うため、安易に保険会社の提示する過失割合を受け入れるのではなく、事故状況を詳細に分析し、適切な過失割合を主張することが重要です。そのためには、ドライブレコーダーの映像や現場写真、目撃者の証言などが有力な証拠となります。

1-3. ニセコでの事故発生!直後に取るべき行動と警察への正しい届け出方法

ニセコでの事故発生!直後に取るべき行動と警察への正しい届け出方法

 

 万が一、ニセコエリアで交通事故に遭ってしまった場合、パニックにならず、冷静に以下の手順で対応することが極めて重要です。特に冬季や外国人ドライバーが関与する事故では、通常以上に慎重な対応が求められます。

事故直後の対応ステップ

  1. 安全の確保(二次事故の防止):
    • ハザードランプ点灯・車両移動: まずハザードランプを点灯させ、可能であれば後続車に注意を促しつつ、車両を安全な場所(路肩や空き地など)に移動させます。特に雪道では、後続車がスリップして追突する二次事故のリスクが高いため、迅速かつ安全な移動が最優先です。移動が困難な場合は、三角表示板や発炎筒を車両後方に設置し、後続車に事故の発生を知らせます。
    • 乗員の安全確保: 同乗者を含め、安全な場所に避難します。冬季は車外に出ると低体温症のリスクもあるため、状況に応じて車内で待機するなど、安全と防寒対策を考慮します。
  2. 負傷者の救護(人命最優先):
    • 相手方や同乗者を含め、負傷者がいないか確認します。
    • 負傷者がいる場合は、直ちに119番に通報し、救急車を要請します。可能であれば、救急隊が到着するまで、止血などの応急手当を行います。意識がない、頭を強く打っているなどの場合は、むやみに動かさないようにします。
  3. 警察への連絡(必須):
    • 必ず110番に通報し、警察に事故の発生を届け出ます。たとえ軽微な物損事故に見えても、また相手から「警察を呼ばないで示談にしよう」と持ちかけられても、絶対に警察への届け出を怠ってはいけません。
    • 警察への届け出がないと、「交通事故証明書」が発行されません。この証明書は、後の保険金請求や示談交渉、訴訟において事故があったことを公的に証明する極めて重要な書類です。
    • 警察官には、事故の発生日時、場所、状況、当事者の情報などを正確に伝えます。外国人ドライバーが相手の場合、言語の壁があっても、警察官の到着を待ち、可能な範囲で状況を説明しましょう。通訳が必要な場合は、その旨を警察に伝えることも検討します。
  4. 相手情報の確認:
    • 警察の到着を待つ間、または警察官の立ち会いのもと、相手ドライバーの以下の情報を確認し、メモや写真で記録します。
      • 氏名、住所、連絡先(電話番号)
      • 運転免許証の情報(氏名、住所、免許証番号、有効期限)
      • 車両のナンバープレート
      • 加入している自賠責保険・任意保険の会社名、証券番号、契約者名
      • 相手が勤務中の事故であれば、勤務先の名称、住所、連絡先も確認します。
    • 相手が外国人の場合: 免許証(国際免許証または日本の免許証)や在留カードなども確認し、保険情報が日本のものか、海外のものかも確認が必要です。情報の聞き取りが難しい場合は、警察官に協力を求めましょう。
  5. 事故状況の記録:
    • 記憶が鮮明なうちに、事故状況をメモしておきます(信号の色、一時停止の有無、道路状況、衝突地点など)。
    • スマートフォンのカメラなどで、事故現場の状況を多角的に撮影します。
      • 事故車両全体(ナンバープレート含む)
      • 衝突・損傷箇所(アップと引きの両方)
      • ブレーキ痕(あれば)
      • 周辺の道路状況(路面の凍結具合、積雪状況、標識、信号機など)
      • 事故現場全体の風景(どの位置で事故が起きたか分かるように)
    • ドライブレコーダーが搭載されていれば、映像を必ず保存します。雪道事故や外国人との事故では、客観的な証拠として極めて重要になります。
    • 目撃者がいれば、氏名と連絡先を聞き、後日証言をお願いできるか確認します。

これらの初期対応を適切に行うことが、その後のスムーズな事故解決と、ご自身の正当な権利を守るための基礎となります。特にニセコ特有の状況(雪道、外国人)を念頭に置き、慎重に行動しましょう。

1-4. 事故後の適切な治療と診断書の重要性:ニセコ周辺の医療機関情報

 事故後の適切な治療と診断書の重要性:ニセコ周辺の医療機関情報

 

 交通事故に遭った場合、たとえ自覚症状が軽くても、必ず事故後できるだけ早く医療機関を受診してください。

なぜ早期受診が必要なのか?

  • むち打ち等の症状は後から現れることがある: 事故直後は気を張っていて、興奮状態にあるため、痛みを感じにくいことがあります。特に「むち打ち症(頚椎捻挫)」などの症状は、数時間後~数日経ってから現れるケースが多く、放置すると悪化したり、後遺症が残ったりする可能性があります。
  • 事故と怪我の因果関係の証明: 事故から時間が経ってから受診すると、「その症状は本当に今回の事故が原因なのか?」と保険会社から因果関係を疑われ、治療費や慰謝料の支払いを拒否されたり、減額されたりするリスクがあります。事故後速やかに受診し、医師の診察を受けることで、事故による受傷であることを明確に記録に残せます。
  • 適切な治療の開始: 早期に診断を受けることで、必要な治療を適切なタイミングで開始でき、回復を早めることにつながります。

受診時の注意点

  • 必ず「交通事故による受診」であることを伝える: 医師に事故の日時、状況、痛む箇所などを具体的に伝え、カルテ(診療録)に正確に記載してもらうことが重要です。健康保険を使う場合でも、必ず事故が原因であることを伝えてください。交通事故においては、健康保険でももちろん通院可能です。
  • 整形外科を受診する: 交通事故による怪我(特にむち打ち、打撲、骨折など)は、まず整形外科を受診するのが一般的です。必要に応じて、脳神経外科など他の診療科の受診も検討します。
  • 精密検査を受ける: 痛みや違和感がある場合は、レントゲンだけでなく、必要に応じてMRIやCTなどの精密検査を受け、客観的な所見を得ることが後々の後遺障害認定等で重要になる場合があります。
  • 定期的な通院: 医師の指示に従い、症状が改善するまで、または症状固定(これ以上治療しても改善が見込めない状態)と診断されるまで、定期的に通院を継続することが大切です。自己判断で通院を中断すると、治療の必要性がなかったと判断され、治療費や慰謝料が打ち切られる可能性があります。

診断書の重要性

医師に作成してもらう「診断書」は、事故による怪我の内容や程度を証明する公的な書類であり、以下の場面で必要となります。

  • 警察への提出: 人身事故として届け出る場合、警察提出用の診断書の提出が必要です。これにより物損事故から人身事故への切り替えが行われます。
  • 保険会社への提出: 警察提出用の診断書とは別の書式の、いわゆる自賠用の診断書を相手保険会社には提出することになります。治療費や休業損害、入通院慰謝料などを請求する際に必要となります(なお、加害者の任意保険会社が治療費の対応をしている場合は、被害者の同意書を取って、医療機関から直接取り付けています。この場合、写しを相手保険からもらうことができます)。
  • 後遺障害等級認定の申請: 症状が残り、後遺障害の認定を申請する際には、「後遺障害診断書」という専用の書式を医師に作成してもらう必要があります。

ニセコ周辺の主な医療機関

ニセコエリアで事故に遭った場合、以下のような医療機関が考えられます(受診前に診療時間や対応可能な診療科をご確認ください)。

  • 倶知安厚生病院: 地域の中核病院であり、整形外科や脳神経外科など多くの診療科があります。救急対応も行っています。
    • 住所: 〒044-0004北海道虻田郡倶知安町北4条東1丁目2番地
    • 電話: 0136-22-1141
  • 医療法人ニセコ医院: ニセコ町内にある診療所です。
    • 住所: 北海道虻田郡ニセコ町字富士見2番地
    • 電話: 0136-44-2201
  • その他近隣のクリニック・診療所: 倶知安町内や近隣市町村にも整形外科などのクリニックが存在します。

 事故現場から近い、または通院しやすい医療機関を選び、速やかに受診しましょう。外国人観光客の場合、英語対応可能な医療機関や通訳サービスの情報も必要に応じて確認すると良いでしょう。

1-5. 保険会社との交渉:弁護士なしで示談を進めるリスクとは?

保険会社との交渉:弁護士なしで示談を進めるリスクとは?

 

 交通事故の治療が進み、症状がある程度落ち着いてくると、多くの場合、加害者が加入している任意保険会社(以下、相手方保険会社)の担当者から示談交渉の連絡が入ります。ここで注意しなければならないのは、相手方保険会社はあくまで加害者の代理人であり、被害者の味方ではないということです。

 弁護士に依頼せずに、被害者自身が相手方保険会社と直接交渉する場合、以下のようなリスクやデメリットが生じる可能性があります。

1. 低額な示談金の提示(賠償基準の違い)

交通事故の損害賠償額(慰謝料や逸失利益など)の算定には、主に3つの基準があります。

 

基準の種類 説明 特徴
自賠責基準 自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)で定められた最低限の補償基準。 最も金額が低い。
任意保険基準 各任意保険会社が独自に設定している内部的な支払い基準。 自賠責基準よりは高いが、弁護士基準よりは低い。
弁護士基準 過去の裁判例に基づいて定められた基準。裁判所基準とも呼ばれる。 最も高額で、法的に正当な賠償額とされる。

 相手方保険会社は、通常、「任意保険基準」または「自賠責基準」に近い金額で示談案を提示してきます。被害者自身が交渉しても、専門知識がなければ、この提示額が低いのか、適正なのかを判断することは困難です。結果として、本来受け取れるはずの金額よりも大幅に低い金額で示談に応じてしまうケースが少なくありません。

【具体例:入通院慰謝料の比較(むち打ち等、他覚所見がない場合)】

 

通院期間 自賠責基準(上限120万円の範囲内) 弁護士基準(軽傷用)
1ヶ月 約8.6万円 ※ 約19万円
3ヶ月 約25.8万円 ※ 約53万円
6ヶ月 約51.6万円 ※ 約89万円

※自賠責基準の慰謝料は「4,300円×対象日数」。対象日数は「治療期間」と「実通院日数×2」のいずれか少ない方。上記は約3日に1回の通院を想定した目安。弁護士基準は「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(通称:赤い本)」に基づく目安。

 ※自賠責基準の慰謝料は「4,300円×対象日数」。対象日数は「治療期間」と「実通院日数×2」のいずれか少ない方。上記は約3日に1回の通院を想定した目安。弁護士基準は「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(通称:赤い本)」別表Ⅱに基づく目安。

 このように、弁護士が介入するかどうかで、受け取れる慰謝料額に大きな差が出ることが分かります。

2. 不利な過失割合の主張

 特にニセコのような雪道での事故や、外国人ドライバーとの事故では、過失割合の判断が複雑になりがちです。相手方保険会社は、自社の支払額を減らすために、被害者側の過失を実際よりも大きく主張してくることがあります。

 被害者自身でこれに反論し、有利な過失割合を認めさせるのは、事故状況の正確な分析や法的根拠の提示が必要となり、非常に困難です。不利な過失割合を受け入れてしまうと、受け取れる賠償金全体が大幅に減額されてしまいます(例:賠償総額100万円でも、過失割合が3割あれば受け取れるのは70万円)。

3. 早期の治療打ち切り

 まだ治療が必要で症状が残っているにもかかわらず、相手方保険会社から「もう症状固定(治療しても改善しない状態)ですので、治療費の支払いを打ち切ります」と一方的に通告されることがあります。

 被害者としては治療を続けたいのに、経済的な負担から治療を断念せざるを得なくなるケースもあります。弁護士に相談すれば、医師の意見も踏まえ、治療の必要性を保険会社に主張し、治療期間の延長交渉を行うことができます。

4. 精神的・時間的負担

 保険会社の担当者との交渉は、専門用語が多く、精神的に大きなストレスとなります。また、仕事や治療の合間を縫って何度も連絡を取り合ったり、書類を作成したりする必要があり、時間的な負担も大きくなります。

 弁護士に依頼すれば、これらの煩わしい交渉や手続きをすべて任せることができ、被害者は治療に専念できます。

5. 後遺障害認定における不利

 もし事故による怪我が完治せず後遺症が残った場合、「後遺障害等級」の認定を受けることで、別途、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求できます。しかし、この認定手続きは非常に専門的で、適切な書類(特に後遺障害診断書)の準備や、認定機関への主張が重要になります。

 弁護士は、適切な後遺障害診断書の作成に向けたアドバイスや、認定申請のサポート、異議申し立てなどを行うことができます。

 これらのリスクを避けるためにも、相手方保険会社から示談の連絡があった場合は、安易に同意せず、一度ニセコの交通事故に詳しい弁護士に相談することを強くお勧めします。

1-6. なぜニセコの交通事故に弁護士が必要か?地域特有の問題解決への道筋

なぜニセコの交通事故に弁護士が必要か?地域特有の問題解決への道筋

 

 一般的な交通事故においても弁護士に依頼するメリットは大きいですが、ニセコエリア特有の事情を考慮すると、その必要性はさらに高まります。ニセコで発生する交通事故には、他の地域にはない複雑な問題が含まれていることが多いからです。

1. 外国人ドライバー関連事故への専門的対応

 前述の通り、ニセコでは外国人ドライバーが関与する事故が多発しています。このような事故では、以下のような特有の課題が生じます。

  • 言語の壁: 事故状況の確認、意思疎通、交渉において言語の壁が大きな障害となります。通訳を介したとしても、微妙なニュアンスや法的な内容を正確に伝えるのは困難な場合があります。
  • 保険制度の違い: 相手が海外の保険にしか加入していない場合、日本の保険会社とのやり取りとは異なり、手続きが煩雑になったり、補償内容が日本の基準と異なったりする可能性があります。国際的な保険請求の知識が必要となる場合があります。
  • 相手の所在確認・連絡: 相手が短期滞在の観光客の場合、事故後すぐに帰国してしまい、連絡が取れなくなったり、損害賠償請求が困難になったりするリスクがあります。早期に弁護士が介入し、相手の身元や連絡先、保険情報を確実に把握することが重要です。
  • 法制度・文化の違い: 交通ルールに対する認識の違いや、損害賠償に関する考え方の違いが、交渉を難航させる要因となることもあります。

 ニセコの交通事故に詳しい弁護士、特に多言語対応や渉外案件の経験がある弁護士であれば、これらの複雑な問題に適切に対処し、被害者の権利を守ることができます。

2. 雪道事故における専門的な過失割合交渉

 ニセコ特有の雪道・凍結路面での事故は、過失割合の判断が非常に難しく、争点となりやすいです。

  • 路面状況の立証: スリップ事故などでは、事故当時の具体的な路面状況(ブラックアイスバーンだったか、圧雪だったか等)が過失判断に影響しますが、時間が経つと状況が変わってしまうため、立証が困難になることがあります。弁護士は、ドライブレコーダー、気象データ、現場写真、場合によっては専門家の意見書などを活用し、有利な事実を主張します。
  • 地域特有の運転慣行の考慮: 北海道、特にニセコのような豪雪地帯特有の運転上の注意点(冬タイヤ、速度、車間距離など)を踏まえた過失割合の交渉には、地域の交通事情に精通していることが有利に働きます。
  • 判例・専門知識: 雪道事故に関する過去の裁判例や専門知識に基づき、保険会社の主張する過失割合が妥当かどうかを判断し、根拠を持って反論することができます。

3. 地理的な問題とアクセスの確保

 ニセコエリアは広域であり、都市部から離れているため、事故後の手続きや通院、弁護士への相談などで移動が負担になることがあります。特に怪我をしている場合や、冬季の移動は困難を伴います。

  • 地域密着型弁護士の利便性: ニセコ町内や近隣(倶知安町など)に事務所を構える弁護士であれば、対面での相談がしやすく、事故現場の確認などもスムーズに行える可能性があります。
  • オンライン相談の活用: 近年では、多くの法律事務所が電話やZoomなどを利用したオンライン相談に対応しています。これにより、地理的な制約を受けずに、全国の交通事故に強い弁護士に相談することも可能です。ニセコエリアの特殊性を理解している弁護士を選ぶことが重要です。

4. 適正な賠償額の獲得と精神的負担の軽減

 これらのニセコ特有の複雑な要因が絡む事故において、被害者自身が十分な知識なく交渉を進めると、不当に低い賠償額で示談してしまったり、解決までに多大な時間と精神的ストレスを費やしたりするリスクが高まります。

弁護士に依頼することで、

  • 法的に正当な基準(弁護士基準)での賠償請求が可能になり、示談金が増額する可能性が高い。
  • 複雑な交渉や手続きを一任でき、治療や日常生活の回復に専念できる。
  • 専門家が味方についているという安心感が得られる。

 これらの理由から、ニセコの交通事故においては、早期に専門家である弁護士に相談・依頼することが、最善の解決への近道と言えるでしょう。

1-7. 弁護士・法律事務所が持つニセコでの地域密着型の強み

弁護士・法律事務所が持つニセコでの地域密着型の強み

 ニセコエリアで交通事故に遭った場合、全国対応の法律事務所に依頼することも可能ですが、ニセコ町内や倶知安町など近隣に拠点を置く弁護士法律事務所に相談することには、特有のメリットがあります。

1. 地域事情への深い理解

  • 交通環境の把握: ニセコ特有の道路状況(坂道、雪道、凍結しやすい箇所)、交通量が増える時期や時間帯、外国人ドライバーの運転傾向、地元警察の対応などを熟知しています。これは、事故状況の分析や過失割合の交渉において大きな強みとなります。
  • 雪道事故への経験豊富: 冬季の事故対応経験が豊富であり、雪道特有の事故パターンや争点について深い知識を持っています。
  • 外国人関連事故への対応力: 国際リゾート地としての特性上、外国人関連のトラブルや事故対応に比較的慣れている弁護士がいる可能性があります。英語対応可能な事務所も存在します。

2. 関係機関との連携

  • 地元の警察署: 事故を担当した倶知安警察署など、地元の警察とのやり取りがスムーズに進む可能性があります。
  • 地元の医療機関: 倶知安厚生病院や地域のクリニックなど、被害者が通院している医療機関との連携(診断書やカルテの取得、医師面談など)が円滑に行える場合があります。
  • 地元の修理工場: 車両の損害に関する情報収集などで、地元の修理工場との連携が役立つこともあります。

3. アクセスの利便性

  • 対面相談のしやすさ: 被害者自身がニセコエリアに居住または滞在している場合、事務所が近ければ直接会って相談しやすいというメリットがあります。顔を合わせて話すことで、より安心感を得られる方もいるでしょう。
  • 現場確認の迅速性: 必要に応じて、弁護士が事故現場を直接確認することが比較的容易です。

 地域密着型の法律事務所は、ニセコ特有の交通事故問題に対して、より深い理解と経験に基づいたサポートを提供できる可能性があります。ただし、弁護士を選ぶ際には、地域密着性だけでなく、交通事故分野での専門性や実績、相性なども考慮することが重要です。

2.ニセコの交通事故に強い弁護士の依頼プロセス

ニセコの交通事故に強い弁護士の依頼プロセス

 

 「弁護士に相談したいけど、費用が心配…」これは、ニセコ交通事故に遭われた多くの方が抱える不安かもしれません。しかし、ご自身やご家族が加入している自動車保険に「弁護士費用特約」が付いていれば、その心配は大きく軽減されます。この特約を賢く活用すれば、自己負担なく、あるいは非常に少ない負担で、交通事故に強い弁護士に依頼することが可能です。ここでは、弁護士費用特約の仕組みとメリット、利用方法、そしてニセコ交通事故に最適な弁護士を選ぶための具体的なポイントを詳しく解説していきます。

  1. 弁護士費用特約とは?ニセコの交通事故で使うメリットと補償範囲
  2. ニセコの交通事故で使う弁護士費用特約の有無と利用条件のチェック方法
  3. 弁護士費用特約の利用手順:保険会社への連絡から弁護士依頼まで
  4. ニセコエリアの弁護士の選び方のポイント
  5. 初回相談無料・オンライン相談の活用:費用を抑えて専門家にアクセス
  6. まとめ:ニセコの交通事故に強い弁護士へ相談

2-1. 弁護士費用特約とは?ニセコの交通事故で使うメリットと補償範囲

 弁護士費用特約とは?ニセコの交通事故で使うメリットと補償範囲

 

 弁護士費用特約(弁護士費用等補償特約、弁護士費用担保特約など、保険会社によって名称は多少異なります)とは、自動車保険や火災保険、傷害保険などに付帯できるオプション(特約)の一つです。

 この特約に加入していると、交通事故の被害者になった場合に、相手方への損害賠償請求などを弁護士に依頼する際の費用(相談料、着手金、報酬金、日当、実費など)を、保険会社が一定の限度額まで負担してくれるという非常に便利な制度です。

弁護士費用特約の主なメリット

  • 費用負担の心配なく弁護士に依頼できる: 最大のメリットは、通常数十万円から百万円以上かかることもある弁護士費用を、自己負担なく(またはほとんどなく)利用できる点です。これにより、「費用倒れ(弁護士費用の方が賠償金の増額分より高くなること)」を心配せずに、気軽に専門家である弁護士に相談・依頼できます。
  • 泣き寝入りを防げる: 軽微な物損事故や、損害額がそれほど大きくない事故の場合、「弁護士費用の方が高くつくから」と諦めてしまうケースがあります。しかし、特約があれば、少額の賠償請求であっても弁護士に依頼しやすくなり、泣き寝入りを防ぐことができます。
  • より有利な条件での解決が期待できる: 費用を気にせず弁護士に依頼できるため、保険会社の提示額に安易に妥協せず、弁護士基準での適正な賠償額獲得を目指すことができます。結果として、賠償額が大幅に増額されるケースも少なくありません。
  • 早期相談・早期解決につながる: 費用の心配がないため、事故後早い段階で弁護士に相談しやすくなります。早期に弁護士が介入することで、証拠収集や方針決定がスムーズに進み、結果的に早期解決につながることもあります。
  • 保険料への影響が少ない: 弁護士費用特約を利用しても、翌年の自動車保険の等級が下がることはなく、保険料が上がる心配はありません(※ただし、保険契約自体の更新や変更による保険料変動はあります)。特約自体の保険料も比較的安価です。

補償される範囲と一般的な限度額

弁護士費用特約で補償される費用とその限度額は、保険契約によって異なりますが、一般的には以下のようになっています。

補償対象となる費用 一般的な限度額(1事故あたり) 主な内容
法律相談料 10万円 弁護士に正式依頼する前の法律相談にかかる費用。
弁護士費用等 300万円 弁護士に依頼した後の着手金、報酬金、日当、タイムチャージ、実費(訴訟費用、交通費、通信費、鑑定費用など)。

出典:複数の保険会社・法律事務所サイト情報を参考に作成

 多くの場合、法律相談料10万円、弁護士費用300万円の合計310万円が上限(税込み)となっています。日本の交通事故案件で、弁護士費用がこの上限額を超えるケースは稀であり、ほとんどの事故で費用の全額がカバーされると考えてよいでしょう。

 ニセコの交通事故のように、外国人との交渉や雪道特有の争点など、複雑化しやすい案件では、弁護士のサポートが特に有効です。弁護士費用特約があれば、費用を気にすることなく、これらの難しい問題に立ち向かうための強力な味方を得ることができます。

2-2. ニセコの交通事故で使う弁護士費用特約の有無と利用条件のチェック方法

ニセコの交通事故で使う弁護士費用特約の有無と利用条件のチェック方法

 

 「自分も弁護士費用特約に入っているかも?」と思ったら、まずはご自身の保険契約を確認してみましょう。意外と加入していることに気づいていないケースも多いです。

確認方法

  1. 保険証券(または保険契約継続証)を確認する:
    • 自動車保険の保険証券を手元に用意し、「特約」の欄を確認します。
    • 弁護士費用特約」「弁護士費用等補償特約」「弁護士費用担保特約」「もらい事故アシスト」などといった記載があれば、加入しています。保険会社によって名称が異なるため、類似の名称がないかよく見てみましょう。
    • 保険証券が見当たらない場合は、再発行を依頼するか、他の方法で確認します。
  2. 契約している保険会社に直接問い合わせる:
    • 保険会社のカスタマーセンターや担当代理店に電話し、「交通事故に遭ったので、弁護士費用特約に加入しているか確認したい」と伝えれば、契約状況を教えてくれます。契約者本人であることを確認される場合がありますので、証券番号などが分かるとスムーズです。
  3. 保険会社のウェブサイトや契約者向けアプリで確認する:
    • 最近では、保険会社のウェブサイトや専用アプリの契約者ページで、契約内容をオンラインで確認できる場合が多くなっています。ログインして契約内容を確認してみましょう。

どこに付帯しているか?(自動車保険以外もチェック)

 弁護士費用特約は、主に自動車保険に付帯されていることが多いですが、それ以外にも以下のような保険に付帯されている可能性があります。

  • 火災保険
  • 傷害保険
  • 個人賠償責任保険
  • クレジットカード付帯の保険

 自動車事故の場合でも、自動車保険以外の保険に付帯されている弁護士費用特約が利用できるケースもあります(ただし、補償対象となる事故の範囲が限定されている場合があるので注意が必要です)。ご自身が加入している可能性のある保険を幅広く確認してみることをお勧めします。

家族の保険も確認しよう

 弁護士費用特約は、契約者本人だけでなく、一定範囲の家族(同居の親族、別居の未婚の子など)も利用できる場合があります。ご自身の保険に特約が付いていなくても、ご家族(配偶者、親、子など)が加入している保険の特約が使える可能性があるので、家族にも確認してみましょう。

利用条件の確認

 特約が付いていることが確認できたら、併せて以下の利用条件も確認しておくとよいでしょう(通常は保険約款に記載されています)。

  • 補償の対象となる事故: 自動車事故全般か、日常生活事故も含むか。また、被害事故だけでなく、自分が加害者になった場合でも、過失割合に争いがあったり、相手に請求できるものがあれば、基本的に使えます。
  • 補償の対象となる人: 契約者本人のみか、家族も含まれるか(範囲は?)。
  • 限度額: 法律相談料、弁護士費用等の上限額はいくらか。
  • 利用開始のタイミング: いつから利用できるか。
  • 弁護士の選定: 保険会社が紹介する弁護士に限定されるか、自分で自由に選べるか(ほとんどの場合、自分で選べます)。

不明な点があれば、保険会社に直接問い合わせて確認するのが確実です。

2-3. 弁護士費用特約の利用手順:保険会社への連絡から弁護士依頼まで

弁護士費用特約の利用手順:保険会社への連絡から弁護士依頼まで

 

 弁護士費用特約を使って弁護士に依頼する場合、一般的な流れは以下のようになります。スムーズに進めるために、手順を理解しておきましょう。

ステップ1:保険会社への事故発生連絡

  • 交通事故に遭ったら、まずはご自身が加入している保険会社(弁護士費用特約が付帯している保険会社)に事故が発生したことを連絡します。これは特約利用の有無に関わらず、事故報告として必要です。

ステップ2:弁護士費用特約の利用意思を伝える

  • 「弁護士費用特約を利用して弁護士に相談・依頼したい」という意思を明確に伝えます。
  • 保険会社から、特約の利用条件や手続きについて説明があります。

ステップ3:弁護士を探し、相談・依頼する

  • 自分で弁護士を探します。 保険会社によっては弁護士を紹介してくれることもあります。ただし、紹介された弁護士に必ず依頼しなければならないわけではありません。 特にニセコのような特殊な地域での事故の場合、地域事情や関連分野(外国人、雪道)に詳しい弁護士を自分で選ぶと、少しでも不満のない解決に近づくでしょう
  • インターネット検索、弁護士会の相談窓口、知人の紹介などを利用して、信頼できそうな弁護士を探します。
  • 候補の弁護士が見つかったら、連絡を取り、法律相談を申し込みます。相談時には、弁護士費用特約を利用したい旨を伝えてください。多くの弁護士は特約利用に慣れています。
  • 相談の結果、その弁護士に依頼したいと決めたら、委任契約を結びます。

ステップ4:弁護士から保険会社へ連絡

  • 委任契約を結んだ弁護士が、ご契約の保険会社に対して「〇〇さん(被害者)から依頼を受け、弁護士費用特約を利用します」という連絡を行います。
  • 弁護士は、今後の弁護士費用(着手金、報酬金の見積もりなど)について、保険会社と事前に協議・調整を行います。

ステップ5:保険会社による承認と費用の支払い

  • 保険会社が特約の利用と、弁護士から提示された費用(通常は保険会社の基準内)を承認すれば、手続きは完了です。
  • 以降、発生する弁護士費用(相談料、着手金、報酬金、実費など)は、限度額の範囲内で、弁護士から保険会社へ直接請求され、保険会社から弁護士へ支払われます。被害者が弁護士費用を立て替えたり、直接支払ったりする必要は基本的にありません。

2-4. ニセコエリアの弁護士の選び方のポイント

ニセコエリアの弁護士の選び方のポイント

 ニセコエリアの交通事故は、外国人ドライバーの関与率の高さや、厳しい冬季の道路状況といった、他の地域にはない顕著な特徴を持っています。そのため、弁護士を選ぶ際には、これらのニセコ特有の事故状況に対応できる専門性や経験を持っているかどうかが、極めて重要なポイントとなります。

ニセコ特有の事故に強い弁護士が持つべき条件

  1. 多言語対応能力または渉外案件の経験:
    • 英語対応: ニセコでは英語圏からの観光客や居住者が多いため、少なくとも英語でのコミュニケーションや交渉に対応できる能力は大きな強みとなります。弁護士自身が対応できるか、事務所内に対応可能なスタッフがいるか、信頼できる通訳と連携できる体制があるかを確認しましょう。
    • 国際的な保険・法務知識: 外国の保険会社との交渉や、国際私法(どちらの国の法律を適用するかなど)が関わる可能性も考慮し、渉外案件(国際的な法律問題)の取り扱い経験があると、より安心です。
    • 異文化理解: 言語だけでなく、文化や習慣の違いが事故の原因や交渉に影響することもあります。異文化への理解がある弁護士であれば、より円滑なコミュニケーションと問題解決が期待できます。
  2. 雪道・寒冷地特有の事故に関する専門知識と経験:
    • 雪道事故の過失割合判断: スリップ事故、ホワイトアウト、凍結路面での制動距離など、雪道特有の要因を考慮した過失割合の分析・交渉能力が不可欠です。北海道(特に豪雪地帯)での事故処理経験が豊富な弁護士は、この点で有利です。
    • ドライブレコーダーや気象データの活用: 雪道事故では、事故状況を客観的に証明する証拠が重要になります。ドライブレコーダー映像の解析や、事故当時の気象データ(気温、降雪量、路面状況の推計など)を効果的に活用し、有利な主張を組み立てる能力が求められます。
    • 地域の道路事情への精通: ニセコエリアの具体的な道路形状(坂道、カーブ)、除雪状況、凍結しやすい箇所などを把握していると、より現実に即した事故状況の分析が可能になります。
  3. 後遺障害認定(特にむち打ち等)に関する深い知識と実績:
    • 交通事故で多い「むち打ち(頚椎捻挫)」は、レントゲンなどの画像所見が出にくく、後遺障害の認定を得るのが難しい場合があります。特に冬季の事故では、寒さで症状が悪化したり、判断が難しくなったりすることも考えられます。
    • 後遺障害等級認定の申請手続き、特に後遺障害診断書の作成に関する医師との連携や、認定機関(損害保険料率算出機構など)への効果的な主張・立証活動において、豊富な経験と実績を持つ弁護士を選ぶことが重要です。
  4. 地域医療機関との連携可能性:
    • 適切な後遺障害診断書を作成してもらうためには、医師との良好な連携が鍵となります。ニセコ周辺の医療機関(倶知安厚生病院など)の状況を理解し、必要に応じて連携できる弁護士であれば、よりスムーズな手続きが期待できます。

 これらの条件を満たす弁護士を見つけるためには、法律相談の際に、ニセコ特有の状況(外国人関連、雪道事故)について、具体的な経験や対応方針を質問してみることが有効です。

2-5. 初回相談無料・オンライン相談の活用:費用を抑えて専門家にアクセス

初回相談無料・オンライン相談の活用:費用を抑えて専門家にアクセス

 

 弁護士への相談をためらう理由の一つに、「相談するだけで費用がかかるのではないか?」という不安があります。しかし、近年、多くの法律事務所が相談のハードルを下げるための工夫をしています。特にニセコ交通事故で弁護士を探す際には、これらのサービスを賢く活用しましょう。

初回相談無料のメリット

  • 費用の心配なく相談できる: 最大のメリットは、費用を気にせずに専門家の意見を聞けることです。交通事故の状況、今後の見通し、弁護士に依頼するメリット・デメリットなどについて、無料でアドバイスを受けられます。
  • 複数の弁護士を比較検討できる: 無料であれば、複数の弁護士に相談して、それぞれの意見や人柄、費用体系などを比較し、最も自分に合う弁護士を選ぶことができます。
  • 弁護士費用特約との相性: 弁護士費用特約を使う場合でも、正式に依頼する前の「最初の相談」が無料であれば、特約の相談料枠(通常10万円)を使わずに済み、その分を依頼後の費用に充てることができます(ただし、無料相談の範囲は事務所によります)。

初回相談無料を実施している事務所の探し方

  • 法律事務所のウェブサイトで「初回相談無料」「交通事故の相談は初回無料」といった記載がないか確認します。
  • 弁護士紹介ポータルサイトなどで、「初回相談無料」を条件に検索します。
  • 電話で問い合わせる際に、初回相談が無料かどうかを確認します。

オンライン相談(電話・Zoomなど)のメリット

 ニセコエリアにお住まいの方や、観光中に事故に遭い既に地元に戻られている方にとって、オンライン相談は非常に有効な手段です。

  • 地理的な制約がない: ニセコ町内や近隣にこだわらず、北海道内、あるいは全国の交通事故に強い弁護士に相談できます。特に、ニセコ特有の案件に強い専門家が遠方にいる場合でも、気軽にアクセスできます。
  • 移動時間・交通費が不要: 事務所まで出向く必要がないため、時間と費用を節約できます。怪我をしていて移動が困難な場合や、悪天候の場合でも自宅から相談可能です。
  • 利便性と迅速性: 電話やPC、スマートフォンがあれば、比較的すぐに相談の予約を取り、相談を実施できます。
  • 資料の共有も可能: Zoomなどのビデオ会議システムを使えば、画面共有機能で事故状況の写真や書類などを弁護士に見せながら、より具体的に相談できます。

オンライン相談に対応している事務所の探し方

  • 法律事務所のウェブサイトで「オンライン相談対応」「電話相談可」「Zoom相談実施中」などの記載を探します。
  • ポータルサイトで「オンライン相談対応」を条件に検索します。
  • 電話で問い合わせる際に、オンラインでの相談が可能か確認します。

 ニセコ交通事故では、地域特有の問題に対応できる専門性とともに、相談のしやすさも重要です。初回相談無料やオンライン相談といったサービスを活用することで、費用や距離の壁を乗り越え、最適な弁護士を見つけ、早期に適切なサポートを受けることが可能になります。

2-6. まとめ:ニセコの交通事故に強い弁護士へ相談

ニセコの交通事故に強い弁護士へ相談

 

 この記事では、国際リゾート地ニセコにおける交通事故の特殊な状況と、万が一事故に遭われた場合の対応、そして弁護士に相談する重要性、特に「弁護士費用特約」を活用するメリットについて解説してきました。

この記事のポイント(まとめ)

  • ニセコの交通事故は特殊: 外国人ドライバー関連事故(約45%)と雪道特有の事故(スリップ、視界不良等)が多発しており、対応には専門知識が必要です。
  • 事故直後の対応が重要: 安全確保、負傷者救護、警察への届け出(必須)、相手情報の確認、証拠保全(写真撮影、ドラレコ)を冷静に行いましょう。
  • 早期の医療機関受診: 症状が軽くても必ず受診し、「交通事故による受診」と伝え、診断書を取得しましょう。むち打ち等は後から症状が出ることがあります。
  • 安易な示談は禁物: 保険会社は「任意保険基準」等で低い賠償額を提示することが多く、弁護士が介入する「弁護士基準」とは大きな差があります。過失割合や治療打ち切りにも注意が必要です。
  • ニセコの事故こそ弁護士へ: 外国人との交渉、雪道事故の過失割合、後遺障害認定など、複雑な問題解決にはニセコの事情に詳しい弁護士のサポートが不可欠です。
  • 弁護士費用特約を確認・活用: ご自身やご家族の保険に付帯していれば、多くの場合、自己負担なく弁護士に依頼できます(相談料10万円、弁護士費用300万円が一般的上限)。等級にも影響しません。
  • 弁護士選びのポイント: ニセコでの交通事故解決実績、地域特性(外国人・雪道)への理解、多言語対応能力、専門性、費用体系の明確さ、相性を考慮しましょう。
  • 相談しやすい環境を活用: 初回相談無料やオンライン相談を利用すれば、費用や距離の負担なく、最適な弁護士を見つけやすくなります。

 ニセコで予期せぬ交通事故に遭われた場合、一人で悩まず、まずはご自身の保険に弁護士費用特約が付いているかを確認し、ニセコ交通事故に強い弁護士に相談することをお勧めします。早期に専門家のサポートを得ることが、適正な賠償と早期解決への最も確実な道筋となるでしょう。

記事の監修者

 

弁護士 藤本真一(東京弁護士会)登録番号51083 弁護士法人木村雅一法律特許事務所所属
東京・埼玉・神奈川・千葉・山梨・茨城・北海道の交通事故に注力しています。これまでの交通事故での解決実績は、400件以上です(令和7年1月現在)。八王子駅5分・京王八王子駅1分 現場調査と鑑定分析、証拠収集に強みがあると考えています。依頼人との信頼関係を築くことに努めています。

東京・埼玉・神奈川・千葉・山梨・茨城・北海道の交通事故に注力しています。

私たちはご依頼者様の不安やお悩みを共にできるよう親身にお話を伺いご依頼者様の立場に立って考えることを大切にします。

特徴 事務所では常時、数百件の交通事故事件を受任中で解決の実績は多数です。
強み 事故の的確な調査、調査会社や鑑定会社との連携、医学的・工学的な鑑定分析、証拠収集、過失割合・損害額の検討、交渉・訴訟・調停・ADR等の的確な方針の選択等に強みがあると考えています。
連携 依頼者の加入する損害保険会社や、地域に根付く代理店様との連携強化を続けています。
事故の的確な調査 弁護士会照会を行い(防犯カメラ、刑事記録等)、実際に事故現場に足を運び車両や事故現場に残された痕跡を正確に分析し示談交渉や訴訟に役立てています。
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